オートレース選手になるには?試験・養成所費用・女子選手と結婚事情を2026年最新解説
オートレース選手は、最高速度を競うだけのバイクレーサーではありません。競走車の操作、整備技術、レース展開を読む判断力を身につけ、厳しい選考と養成訓練を経てデビューする公営競技のプロフェッショナルです。正式名称は「小型自動車競走選手」。経済産業省が案内する資格検定制度に基づき、公益財団法人JKAの登録を受けてレースに出場します。
2025年12月31日時点の登録選手数は415名。2026年6月時点では、オートレースの公式入門サイトが女子選手31名、選手総数約420人と紹介しています。また、かつて約120万円だった養成訓練費用は、現在の制度では無償化されています。試験の難易度から9か月間の養成所生活、女子選手の歴史、金田悠伽選手と吉松優輝選手、吉川麻季選手と鈴木圭一郎選手の結婚発表まで、2026年の最新情報を交えて解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 資格と採用:正式名称は「小型自動車競走選手」。入所試験に合格した後、約9か月の養成訓練と選手資格検定を経て登録される。
- 費用と難易度:第40期の入所試験は受験者397人、候補生19人で競争率20.9倍。以前は120万円だった養成訓練費用が、現在は原則無償化されている。
- 女子選手と結婚:2026年6月時点で女子選手は31名。2020年には金田悠伽・吉松優輝夫妻、吉川麻季・鈴木圭一郎夫妻の結婚が公表された。
【オートレース選手とは】正式名称と国家資格の位置づけ
オートレース選手とは、地方公共団体が開催する公営競技「オートレース」に出場し、競走成績に応じた賞金を獲得するプロスポーツ選手です。一般的には「オートレーサー」と呼ばれますが、制度上の正式名称は「小型自動車競走選手」です。
経済産業省の資格案内によると、選手は小型自動車競走法第11条に基づき、JKAに登録されていなければなりません。選手になるには、養成所の入所試験を突破するだけでなく、所定の教育課程を修了し、身体・技能・学力・人物などに関する選手資格検定に合格する必要があります。
つまり、一般的なバイク免許を取得すればプロになれるわけではありません。運転免許は応募条件の一つにすぎず、プロとしてレースに出場するための資格検定と選手登録は別の段階です。
競輪選手との違いも押さえておきたいところです。競輪は自転車を使う競技で、ペダリング能力や位置取り、仕掛けるタイミングなどが勝負を左右します。一方、オートレースはエンジンを搭載した競走車を操り、走路の状態や他選手との間隔を読みながら走る競技です。競走車の整備に関する知識も養成課程で学びます。
両者は同じ公営競技の選手ですが、根拠法令、使用する乗り物、養成機関、技能試験の内容は異なります。オートレース選手は、二輪車を扱う技術者としての側面と、瞬時の判断を求められる競技者としての側面を併せ持つ職業です。

【オートレース選手になるには】試験内容・合格率は狭き門
オートレース選手を目指す場合、最初の関門はJKAが実施する選手養成所の入所試験です。養成所の公式FAQでは、募集開始時点で満16歳以上であること、中学校卒業程度の学力、運転免許、体重や視力などの身体条件が主な応募資格として案内されています。
一般受験の主な条件は、運転免許を保有していること、体重60kg以下であること、裸眼視力が両眼とも0.6以上、または矯正視力が両眼とも1.0以上で色覚が正常であることなどです。年齢の上限は設けられていません。実際の応募では、その期の募集要項に定められた条件を満たす必要があります。
バイクの競技経験がなければ受験できない、というわけでもありません。養成所の公式FAQは、原付免許でも応募でき、入所後は基礎から訓練すると説明しています。モータースポーツや特定のスポーツ競技で優秀な実績を残した人には、一定の条件のもとで特例受験の制度もあります。
入所試験は、主に第一次試験と第二次試験で構成されます。第一次試験では性格や心理面を含む適性検査を実施。第二次試験は養成所で2泊3日にわたって行われ、体力検査、運動機能や技能の検査、一般知能、作文、面接、身体精密検査などが課されます。試験の詳細や実施項目は募集期によって異なる場合があります。
難易度を具体的に示すのが、2026年4月に入所式が行われた第40期選手候補生の実績です。JKAの公式発表では、受験者総数397人に対し、候補生は19人。競争率は20.9倍でした。単純計算した合格率は約4.8%となり、100人が受験しても合格するのは約5人という水準です。
この数字が示すのは、バイクの運転技術だけでは合格を目指せないという現実です。体力や身体条件、適性、面接での評価など、複数の要素が選考に関係します。応募前には身体条件を確認し、基礎体力の向上や競技の理解、志望動機の整理を進めることが現実的な準備になります。
なお、2026年募集の第41期については、一般受験の受付が8月31日に終了し、特例受験の受付は10月31日までと案内されています。応募を検討する人は、最新の募集要項と試験日程を確認する必要があります。
【養成所の仕組み】9か月の全寮制訓練と費用120万円の現在
入所試験に合格した候補生が向かうのは、茨城県下妻市の筑波サーキット敷地内にあるオートレース選手養成所です。日本で唯一のオートレーサー養成機関で、全寮制の環境で約9か月間にわたる訓練を受けます。
養成課程は、競走車を操縦する技術だけを身につける場ではありません。養成所の公式FAQによれば、走行技術や整備技術のほか、小型自動車競走法などの関係法規、レースのルール、一般教養、メンタルトレーニングなども教育内容に含まれます。プロスポーツ選手や各分野の専門家による講義も行われます。
競走車を安全かつ適切に扱うには、走行中の操作だけでなく、車両の構造や特性を理解する必要があります。さらに、レースでは他選手との距離や走路状況を踏まえた判断が欠かせません。養成所での生活は、技術・知識・体力を並行して鍛え、競技者としての規律を身につける期間です。
9か月間の訓練を終えれば、誰でも自動的にプロになれるわけではありません。所定の教育課程を修了した候補生は選手資格検定を受け、合格した後に選手登録へ進みます。入所試験、養成訓練、資格検定、登録という複数の段階を経て、ようやく選手としてデビューできる仕組みです。
費用については、検索時に注意したい変更点があります。以前の制度では、養成期間中の食費など諸経費の一部として候補生が120万円を負担していました。しかし、経済産業省の審議会資料やJKAの公表資料によると、2025年デビュー予定の第38期から養成訓練費用の負担が無償化されています。2026年の養成所公式FAQでも、養成訓練費用は無償と案内されています。
したがって、「養成所の費用は120万円」という情報は、旧制度の金額です。2026年の制度を調べている人が、入所時に120万円を支払うと考えるのは正確ではありません。
ただし、すべての支出がなくなるわけではありません。自宅と養成所の間の交通費や、下着・タオルなど個人で使用する日用品は自己負担です。また、自己都合や規則違反などによって退所する場合には、個人用装具費の一部として30万円の負担が生じると公式FAQに記載されています。受験料は一般受験が1万円で、特例受験は無料です。
養成訓練費の無償化は、受験を検討する人にとって経済的なハードルを下げる制度変更です。一方で、入所試験の競争率や身体条件、訓練を継続するための体力・適性まで緩和されたわけではありません。費用と合格の難しさは、分けて考える必要があります。

【登録人数と収入】415名から2026年の女子選手31名まで
オートレース選手の人数は、選手の登録や引退などによって変動します。JKAの広報資料によると、2025年12月31日時点の登録選手数は415名です。一方、公式入門サイトは2026年6月時点の選手数を約420人、女子選手数を31名と紹介しています。基準日が異なるため、415名と約420人という数字は矛盾するものではありません。
同じ公式入門サイトが示す2025年実績の平均年収は約1,420万円です。プロスポーツとしての収入面に関心を持つ人には目を引く数字ですが、平均値をそのまま新人選手の収入と考えることはできません。賞金や競走成績、出走機会などによって個人差があり、平均年収は将来の収入を保証するものではありません。
選手は成績に応じてS級・A級・B級に分類され、ランクは競走結果をもとに6か月ごとに見直されます。公式入門サイトによれば、上位ランクの選手ほど賞金の多いグレードレースに出場する機会が増えます。デビュー後も成績によって立場や収入に差が生まれる、実力競争の世界です。
ここまでの制度や人数、歴史的な節目を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 時期・数値 | 内容とポイント |
|---|---|---|
| 正式名称 | 現在 | 小型自動車競走選手。JKAの登録と選手資格検定が必要。 |
| 入所試験 | 第40期・2026年入所 | 受験者397人、候補生19人、競争率20.9倍。計算上の合格率は約4.8%。 |
| 養成期間 | 約9か月 | 茨城県下妻市の養成所で、走行・整備・法規・一般教養などを学ぶ。 |
| 養成費用 | 第38期以降 | 旧制度の負担額120万円を無償化。交通費や日用品などは自己負担。 |
| 登録選手数 | 2025年12月31日 | 415名。登録状況は時期によって変動する。 |
| 女子選手数 | 2026年6月 | 公式入門サイトの公表値は31名。 |
| 女子選手の復活 | 2011年7月 | 長期間途絶えていた女子選手のデビューが再び実現。 |
| 結婚発表 | 2020年2月・11月 | 金田悠伽・吉松優輝夫妻と吉川麻季・鈴木圭一郎夫妻が公表。 |
このように、オートレース選手の実態を判断するには、登録人数や平均年収だけでなく、資格取得までの手順、費用負担、ランク制度を合わせて見ることが欠かせません。入口の費用が下がっても、デビュー後に結果を出し続ける必要がある点は変わりません。
【女子オートレース選手の歴史】岡本七重から2026年の31名体制へ
2026年の女子選手を理解するうえで、過去の歴史は重要です。オートレースには、現在の女子選手がデビューするよりも前に、女性が競走に参加していた時代がありました。浜松オートレース場に所属した岡本七重選手は、その時代を代表する選手の一人です。
当時の女子選手は、ダート競走が行われていた時代に150ccの6級車でレースに出場していました。岡本選手らは人気を集めましたが、競技環境は現在とは大きく異なっていました。岡本選手は1967年10月末に引退し、その後、女子選手は一時的に姿を消します。
女子選手が消滅した背景は、一つの出来事だけでは説明できません。歴史資料では、殉職事故の多発、選手層の薄さによるレース展開の単調化、それに伴う人気の低下、結婚などを機にした引退が重なった経緯が紹介されています。また、当時は女子候補生の募集が行われなくなり、新しい選手が入ってこない状況も続きました。
つまり、女性が競技に向いていなかったから消えた、という単純な話ではありません。安全面、競技運営、選手の確保、当時の社会的な結婚観など、複数の事情が影響したと考えられます。
その後、2011年7月に女子レーサーが再びデビューしました。JKAの沿革にも女子レーサーのデビューが記録されています。現在は、佐藤摩弥選手をはじめ、金田悠伽選手、吉川麻季選手などが活動し、女子選手の公式紹介サイトでは期別に選手が掲載されています。
2026年6月時点の女子選手31名という数字は、2024年時点で22名とした経済産業省の審議会資料からも増加した水準です。公表時点の違いには注意が必要ですが、女子選手の人数が増えてきたことは、養成所での採用や競技への参加機会が継続していることを示しています。
もっとも、女子選手が増えたからといって、男女で競技の仕組みが分かれているわけではありません。選手として求められるのは、競走車の操作、整備、判断力、レース成績です。性別や知名度だけでなく、実際の競走結果を見て選手の実力を判断することが大切です。
【オートレース選手の結婚事情】金田悠伽・吉松優輝、吉川麻季・鈴木圭一郎の公表経緯
女子オートレース選手の結婚については、現役選手同士の夫婦が公表された例が知られています。代表的なのが、金田悠伽選手と吉松優輝選手、吉川麻季選手と鈴木圭一郎選手の2組です。いずれも2020年に結婚が公表され、当時、オートレース関係のニュースとして報じられました。
金田悠伽選手は2020年2月5日、オートレース公式ホームページ内の「33期女子オフィシャルブログ」を更新し、吉松優輝選手と同月2日に婚姻届を提出したことを発表しました。日刊スポーツも同日、この結婚を報道しています。女子選手が復活した31期以降、現役女子選手と現役オートレース選手の結婚発表は初めてとされました。
当時の報道によると、金田選手は結婚後も金田姓のまま出走する意向を明らかにしていました。浜松オートの公式選手紹介でも、金田選手の夫はオートレーサーの吉松優輝選手と紹介されています。夫婦ともに競技者として活動する関係が公表されています。
もう一組は、吉川麻季選手と鈴木圭一郎選手です。日刊スポーツの2020年11月17日付報道によると、2人は前日の11月16日に婚姻届を提出しました。現役オートレーサー同士の結婚としては、金田・吉松夫妻に続く2組目と報じられています。
鈴木選手は数々のSG優勝などで知られるトップレーサーで、吉川選手もSGレースに出場した実績を持つ選手です。2人の結婚は、同じ競技の現場で活動する選手同士の結婚として注目されました。
ただし、こうした公表例から、オートレース選手の結婚事情全体を決めつけることはできません。競技者同士の結婚が公表されることもあれば、家族に関する情報を積極的に公開しない選手もいます。結婚後の競技生活や家庭内の役割についても、本人たちが公表した範囲を超えて断定することはできません。
過去の女子選手の歴史では、結婚を機に引退する選手が続いたことも、女子選手が一時的に消滅した背景の一つとして挙げられています。しかし、2020年の2組の結婚発表は、現役選手同士の結婚が公表された事例です。結婚そのものが引退を意味するわけではなく、選手としてのキャリアと私生活は個別に考える必要があります。
【プロの結論】オートレース選手に向いている人・目指す前に考えたいこと
オートレース選手を目指すうえで、最初に考えたいのは、バイクが好きかどうかだけではありません。競技者として長く活動するには、身体条件を満たすこと、反復訓練を続けること、競走車の整備や法規を学ぶこと、そして厳しい競争の中で結果を出そうとする姿勢が求められます。
向いているのは、機械の仕組みに興味があり、細かな調整を学ぶことを苦にせず、体力づくりや規則を守る生活を継続できる人です。競技経験がなくても応募できる制度はありますが、未経験者でも入所後の訓練を簡単にこなせるという意味ではありません。
反対に、短期間で高収入を得ることだけを目的にする人や、身体条件・訓練環境・事故のリスクを十分に理解せずに志望する人は、進路を慎重に検討する必要があります。公式サイトが示す平均年収約1,420万円は2025年の実績であり、個人の将来の収入を約束する数字ではありません。
競輪選手との比較でも、どちらが簡単かという見方より、自分が身につけたい技能と競技環境が合っているかを基準にするべきです。自転車競技の身体能力や戦術に魅力を感じるなら競輪、エンジンを搭載した競走車の操縦や整備、走路での駆け引きに魅力を感じるならオートレースというように、競技の違いから考えると進路を整理しやすくなります。
【オートレース選手】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:オートレース選手になるには国家資格が必要ですか?
A1:はい。正式名称は「小型自動車競走選手」で、養成所の入所試験、約9か月の訓練、選手資格検定を経て、JKAに登録される必要があります。一般的な運転免許だけではプロ選手になれません。
Q2:オートレース選手養成所の費用は120万円ですか?
A2:120万円は旧制度で候補生が負担していた養成訓練費用です。第38期から無償化され、2026年の養成所公式FAQでも訓練費用は無償と案内されています。ただし、交通費や日用品などは自己負担で、自己都合などによる退所時には30万円の負担が生じる場合があります。
Q3:2026年現在、女子オートレース選手は何人いますか?
A3:オートレース公式入門サイトによると、2026年6月時点で31名です。登録選手数は時期によって変わり、2025年12月31日時点では全体で415名でした。
Q4:女子オートレース選手がいなくなった時代があるのはなぜですか?
A4:1967年に岡本七重選手が引退した後、女子選手が一時的に不在となりました。歴史資料では、事故の多発、選手層の薄さ、人気の低下、結婚などによる引退に加え、女子候補生の募集が行われなくなったことなどが背景として紹介されています。2011年7月に女子レーサーが再びデビューしました。
Q5:オートレース選手同士で結婚した夫婦はいますか?
A5:公表例として、2020年2月に結婚を発表した金田悠伽選手と吉松優輝選手、同年11月に結婚が報じられた吉川麻季選手と鈴木圭一郎選手がいます。いずれも現役選手同士の夫婦として知られています。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
オートレース選手は、国家資格に関わる選手資格検定とJKAへの登録を経てデビューする専門性の高いプロスポーツ選手です。入所試験は競争率20倍前後になることもあり、合格後も約9か月の養成訓練を受けなければなりません。
費用面では、以前の負担額120万円が現在は無償化されている点が大きな変更です。2025年末の登録選手数415名、2026年6月時点の女子選手31名という数字からも、競技を支える選手層や女子選手の状況を具体的に把握できます。
岡本七重選手の時代から女子選手の一時消滅、2011年の復活、そして現役選手同士の結婚発表まで、オートレースの歴史には競技制度と社会環境の変化が反映されています。選手を目指す人は、知名度や平均年収だけで進路を決めず、応募資格、試験内容、訓練生活、競技のリスク、デビュー後の実力競争を総合的に考えることが大切です。
2026年にオートレース選手を目指すなら、最初の一歩はJKAのオートレース選手養成所が公表する最新の募集要項を確認することです。資格条件と訓練内容を理解し、自分の適性や覚悟と照らし合わせることが、プロへの進路を考えるうえでの確かな判断基準になります。 (出典: オート レース 選手(Yahoo!ニュース))