風邪のにおいは本当に分かる?独特な臭いの正体と嗅覚異常・受診目安を徹底解説

目次
風邪のにおいは本当に分かる?独特な臭いの正体と嗅覚異常・受診目安を徹底解説
風邪のにおいは本当に分かる?独特な臭いの正体と嗅覚異常・受診目安を徹底解説
@ creator • Click to Play Video Inline
🎵 風邪のにおいは本当に分かる?独特な臭いの正体と嗅覚異常・受診目安を徹底解説

風邪をひいた人から、いつもとは違う独特のにおいを感じたことはありませんか。自分が風邪をひいたときに鼻の奥から変な臭いがしたり、鼻は通っているのに食べ物の香りが分からなくなったりするケースもあります。こうした現象には、鼻粘膜の炎症や嗅覚の変化、口呼吸による口臭、副鼻腔炎など、複数の原因が関係しています。

2026年現在も、風邪や新型コロナウイルス感染症などの呼吸器感染症では、においの感じ方が変わることがあります。杉並区下井草のタイムルクリニックが2025年9月23日に公開した解説でも、鼻づまりや口呼吸、副鼻腔炎などが風邪のときの異臭に関係する要因として紹介されています。大切なのは、本人が感じる異臭と、周囲の人が感じる口臭や体臭、そして実際に嗅覚が低下する症状を区別することです。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:「風邪のにおい」は医学的に定義された単一の臭いではなく、嗅覚の変化や口臭、鼻の分泌物などが関係している可能性がある。
  • 要点2:鼻が通っていても嗅覚障害は起こる。風邪だけでなく、新型コロナウイルス感染症や鼻炎、副鼻腔炎も原因になる。
  • 要点3:風邪の症状が改善しても嗅覚異常が2週間以上続く場合や、症状が悪化する場合は、耳鼻咽喉科などへの相談を検討する。

【風邪のにおいは本当に分かる?独特な臭いの正体】

「風邪をひいている人には独特のにおいがある」と感じる人は、実際にいます。Yahoo!知恵袋にも、家族や友人が風邪気味かどうかを、においで判断できるとする体験談が投稿されています。ただし、こうした個人の経験だけでは、風邪に特有の臭いが存在することや、においによって感染症を正確に見分けられることは証明できません。

そもそも「風邪のにおい」という言葉には、いくつかの異なる現象が含まれています。風邪をひいた本人が鼻の奥で感じる異臭、周囲の人が感じる口臭、鼻水や痰などの分泌物の臭い、汗や衣服から漂うにおいなどです。それぞれ発生する仕組みが異なるため、一つの原因だけで説明することはできません。

例えば、本人が「焦げ臭い」「薬品のような臭いがする」「いつもの食べ物が変な臭いに感じる」と訴える場合、嗅覚の異常が関係している可能性があります。一方、周囲の人が不快な臭いを感じる場合は、口腔内の乾燥や鼻水、後鼻漏(鼻水が喉の奥に流れる状態)などが影響していることも考えられます。

ここで区別したいのが、実際に臭いの発生源がある場合と、嗅覚の働きが変化して臭いの感じ方が変わっている場合です。前者では口臭や分泌物などが原因になり得ますが、後者では周囲に異臭の原因がなくても、本人だけが臭いを感じることがあります。

つまり、風邪の人の独特な臭いを感じたとしても、それだけで風邪を判定することはできません。体調の変化を察知するきっかけにはなっても、医学的な診断の代わりにはならないのです。

当時のメディア報道・掲載写真
【検証資料 1】当時のメディア報道・掲載写真(出典:nm-shimoigusa.com)

【風邪で変なにおいがする理由】鼻粘膜の炎症と嗅覚異常の仕組み

風邪をひいたときににおいが変わる主な理由は、鼻の内部に起きる炎症と、臭いを感じ取る嗅覚の働きの変化です。嗅覚は、空気中の臭い分子が鼻腔の奥にある嗅粘膜(嗅上皮)に届き、その情報が神経を通じて脳に伝わることで成立します。

風邪の原因となるウイルスなどによって鼻粘膜が腫れると、臭い分子が嗅粘膜まで届きにくくなります。その結果、においが弱く感じられたり、まったく分からなくなったりします。鼻づまりが強い場合に嗅覚が低下しやすいのは、このためです。

ただし、嗅覚障害は鼻づまりだけで起こるわけではありません。感染に伴う炎症が嗅粘膜や嗅覚の情報伝達に影響すると、鼻が通っていてもにおいを正常に感じられなくなることがあります。米国国立衛生研究所の国立聴覚・コミュニケーション障害研究所(NIDCD)も、上気道感染症や副鼻腔の病気などを嗅覚障害の原因として挙げています。

風邪のときに現れる嗅覚の変化は、大きく次のように整理できます。

  • 嗅覚低下:においを感じにくくなる状態。
  • 嗅覚脱失:においをほとんど、またはまったく感じられなくなる状態。
  • 異臭症:実際の臭いが普段とは違う臭いに感じられる状態。
  • 幻嗅:周囲に臭いの発生源がないのに、何らかの臭いを感じる状態。

これらは同じ症状ではありません。例えば、以前はコーヒーの香りを心地よく感じていたのに、風邪のあとには焦げ臭く感じる場合、単純な嗅覚低下ではなく異臭症が関係している可能性があります。何も臭わない場所で煙のような臭いを感じる場合は、幻嗅に当たることがあります。

しきな鼻クリニック千里の嗅覚障害に関する解説でも、臭いの情報が嗅粘膜から脳に伝わる経路のどこかに障害が起きると、においが分からなくなったり、感じ方が変化したりすることが説明されています。鼻が通るかどうかだけでは、嗅覚が正常かどうかを判断できません。

なお、風邪に伴う嗅覚障害の原因や回復期間は、感染の種類や炎症の程度、もともとの鼻の病気などによって異なります。症状が長引く場合には、単なる風邪の後遺症と思い込まず、ほかの原因がないか確認することが大切です。

【口臭・鼻炎・副鼻腔炎を比較】風邪のにおいとの違いは?

風邪のときに感じる臭いを理解するには、嗅覚そのものの異常と、実際に臭いを発生させる口腔内や鼻の病気を区別する必要があります。特に、口臭、鼻炎、副鼻腔炎は症状が重なりやすく、原因を自己判断しにくい場合があります。

日本の医療機関が公開している解説や、NHS(英国の国民保健サービス)の副鼻腔炎に関する情報では、嗅覚低下は副鼻腔炎でも見られ、顔面の痛みや圧迫感、鼻水、口臭などを伴う場合があるとされています。

考えられる原因主な特徴確認したいポイント
一般的な風邪鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳、嗅覚低下など風邪症状とともににおいが変化し、回復に伴って改善するか
口臭・口腔乾燥口の中の乾燥、舌の汚れ、口臭、口のネバつき口呼吸、水分不足、歯や歯茎のトラブルがないか
鼻炎・副鼻腔炎鼻づまり、鼻水、嗅覚低下、顔面の痛みや圧迫感など症状が長引く、膿性の鼻水が出る、頬や額が痛むといった変化がないか
新型コロナウイルス感染症などの感染症発熱、咳、喉の痛み、倦怠感、嗅覚・味覚の変化など症状だけで原因を決めつけず、必要に応じて検査や医療機関への相談を検討する

風邪のときの口臭には、口呼吸と唾液の減少が関係することがあります。鼻が詰まると口で呼吸する時間が増え、口腔内が乾燥しやすくなります。唾液には口の中を洗い流す働きがあるため、唾液が減ると細菌や汚れの影響で口臭が強まることがあります。日本口腔外科学会も、口腔乾燥症では口臭が強くなる場合があると説明しています。

また、発熱や喉の痛みで水分摂取や歯磨きが十分にできない場合も、口の中の臭いが気になりやすくなります。風邪薬の種類や口腔内の状態が関係することもあるため、臭いだけで原因を決めつけることはできません。

副鼻腔炎は、風邪のあとに鼻の周囲にある空洞の粘膜が炎症を起こすことで発症する場合があります。鼻水や鼻づまりに加えて、嗅覚低下、頬や額の痛み、頭痛、口臭などが見られることがあります。症状が長引いたり、いったん改善したあとに悪化したりする場合には、耳鼻咽喉科での評価を検討してください。

なお、口臭が強いからといって必ず副鼻腔炎というわけではありません。歯周病、虫歯、舌苔、口腔乾燥など、鼻以外の原因もあります。口の中の痛みや腫れ、持続する口臭がある場合は、歯科や医科で原因を調べることも選択肢になります。

活動歴および当時の関連ビジュアル記録
【検証資料 2】活動歴および当時の関連ビジュアル記録(出典:pbs.twimg.com)

【新型コロナと風邪の嗅覚障害】鼻は通るのに匂いがしないのはなぜ?

鼻づまりがないのに突然においが分からなくなった場合、新型コロナウイルス感染症を心配する人もいるでしょう。実際に、新型コロナウイルス感染症では嗅覚障害や味覚障害が起こることがあります。しかし、嗅覚障害があるという理由だけで、新型コロナウイルス感染症と断定することはできません。

厚生労働省が公表している新型コロナウイルス感染症の情報でも、主な症状として発熱、咳、倦怠感などに加え、嗅覚障害や味覚障害が挙げられています。一方、一般的な風邪やほかの上気道感染症でも、においの感じ方が変化することがあります。

以前は、新型コロナウイルス感染症に伴う突然の嗅覚・味覚障害が特徴的な症状として広く知られていました。現在も嗅覚障害は起こり得ますが、その現れ方には個人差があり、流行するウイルスの変化などによって症状の傾向も変わります。米国疾病予防管理センター(CDC)も、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザなどでは症状が重なり、症状だけで確実に区別できないと説明しています。

そのため、においがしない、食べ物の味が変わったといった症状が急に現れた場合には、発熱や咳、喉の痛み、倦怠感などの有無も確認し、感染の可能性に応じて検査や医療機関への相談を検討してください。周囲への感染を防ぐため、体調不良時には外出を控え、やむを得ず人と接する場合にはマスクの着用などに配慮することも大切です。

一方、鼻が通っているのに嗅覚が戻らない場合には、嗅粘膜の炎症や嗅覚の情報伝達の障害、慢性鼻炎、副鼻腔炎なども考えられます。鼻の通りがよいことは、嗅覚が正常であることを保証しません。

新型コロナウイルス感染症のあとに嗅覚障害が続く場合も、一般的な風邪のあとに続く場合も、経過だけで原因を決めつけず、症状の持続期間や変化を確認することが重要です。

【風邪でにおいがしないときの対処法】回復までの期間と注意点

風邪による嗅覚低下は、鼻粘膜の腫れが引き、炎症が改善するにつれて回復することがあります。ただし、回復までの期間には個人差があります。数週間で改善する人もいれば、数週間から数か月にわたって嗅覚の変化が続く人もいます。嗅覚障害の原因によっても経過は異なります。

自宅でできる対処としては、まず十分な休養と水分補給を心がけ、鼻や口の乾燥を悪化させないようにすることが基本です。口呼吸が増えている場合には、こまめに水分を取ることや、丁寧な歯磨きなどの口腔ケアが口臭の軽減に役立つ場合があります。

  • 水分を十分に取る:発熱や口呼吸による乾燥を防ぎ、口腔内の潤いを保つ。
  • 鼻の症状を適切にケアする:生理食塩水による鼻洗浄などは、鼻の症状の軽減に役立つ場合がある。市販の専用製品を使い、製品の説明に従う。
  • 口腔ケアを続ける:歯磨きや舌の清掃などを無理のない範囲で行い、口臭につながる汚れを減らす。
  • 刺激の強い臭いを避ける:嗅覚を確かめようとして、漂白剤や溶剤などを直接嗅がない。
  • 症状を記録する:においが分からなくなった日、鼻づまりの有無、回復の程度などを記録し、受診時に伝えられるようにする。

鼻洗浄を行う場合は、専用の洗浄液や適切な水を使用し、衛生面に注意してください。水道水をそのまま鼻洗浄に使うことは避け、使用する器具の取り扱い説明に従うことが大切です。また、鼻炎や副鼻腔炎が原因の場合には、原因に応じた治療が必要になることがあります。

嗅覚の回復を目的として、複数の香りを意識的に嗅ぐ「嗅覚トレーニング」が役立つ場合もあります。NHSは、嗅覚障害への対処法の一つとして嗅覚トレーニングを紹介しています。ただし、すべての原因に同じ効果があるわけではなく、長引く症状がある場合には医師に相談して適切な方法を検討してください。

避けたいのは、嗅覚が戻らないからといって、自己判断で薬を増やしたり、処方されていない抗菌薬を使用したりすることです。ウイルスによる風邪に抗菌薬が一律に有効なわけではありません。鼻炎や副鼻腔炎などが関係している場合にも、原因に応じた診断と治療が必要です。

さらに、嗅覚が低下している間は、ガス漏れや煙、食品の腐敗臭などに気づきにくくなることがあります。調理中の火の取り扱いや食品の保存に注意し、必要に応じて警報器なども活用してください。

公の場での発言・インタビュー報道記録
【検証資料 3】公の場での発言・インタビュー報道記録(出典:st-note.com)

【嗅覚異常が2週間以上続いたら?】受診の目安と検査・治療

風邪の症状が改善したにもかかわらず、においが分からない、異臭が続く、食べ物の香りが元に戻らないといった状態が2週間以上続く場合には、耳鼻咽喉科への相談を検討してください。2週間という期間は、受診を考えるための実用的な目安であり、すべての人に当てはまる絶対的な境界線ではありません。

症状が徐々に悪化している場合や、強い顔面痛、膿のような鼻水、繰り返す鼻血などを伴う場合には、2週間を待たずに医療機関へ相談することが大切です。息苦しさや意識の異常、突然の強い頭痛など、緊急性が疑われる症状がある場合には、速やかな医療対応が必要です。

受診時には、嗅覚異常が始まった時期、風邪や新型コロナウイルス感染症の症状があったか、鼻づまりの有無、臭いの感じ方がどのように変わったかなどを伝えると、原因を絞り込む助けになります。

耳鼻咽喉科では、鼻腔内の診察や内視鏡検査、必要に応じた嗅覚検査などによって、鼻炎、副鼻腔炎、嗅覚障害などの原因を調べます。症状や診察結果によっては、画像検査などを検討する場合もあります。

しきな鼻クリニック千里は、嗅覚障害の原因を調べる検査や、鼻炎・副鼻腔炎などに対する治療について情報を公開しています。嗅覚障害は原因によって対処法が異なるため、自己判断で一つの病気に決めつけず、診察を通じて原因を確認することが重要です。

また、嗅覚の異常だけでなく、口の中の痛みや腫れ、強い口臭が続いている場合には、口腔内の病気が関係している可能性もあります。口臭が主な悩みなら歯科での診察も選択肢です。鼻の症状と口の症状を分けて考えることで、適切な診療科を選びやすくなります。

風邪のあとに起きた嗅覚障害は自然に改善することもありますが、長引く症状をすべて「治りかけだから」と片づけるのは適切ではありません。特に、鼻が通っているのににおいがしない状態や、異臭が続く状態では、嗅覚そのものの障害がないかを確認することが大切です。

【風邪のにおい】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:風邪の人には本当に独特な臭いがあるのでしょうか?
A1:風邪をひいた人の臭いを独特に感じるという体験談はありますが、誰にでも共通する特有の臭いがあると確立されているわけではありません。口臭、鼻水などの分泌物、口呼吸、嗅覚の変化など、複数の要因が関係している可能性があります。臭いだけで風邪を診断することはできません。

Q2:鼻は通っているのに、においがしないのはなぜですか?
A2:嗅覚は鼻の通りだけで決まるものではありません。嗅粘膜の炎症や嗅覚の情報伝達の障害などによって、鼻づまりがなくてもにおいを感じにくくなることがあります。風邪や新型コロナウイルス感染症のあとに症状が続く場合は、耳鼻咽喉科への相談を検討してください。

Q3:風邪による嗅覚障害は、どのくらいで治りますか?
A3:原因や炎症の程度によって異なり、数週間で改善する場合もあれば、数週間から数か月続く場合もあります。風邪の症状が改善しても嗅覚異常が2週間以上続く場合や、途中で悪化する場合には、耳鼻咽喉科などで原因を調べることをおすすめします。

まとめ:風邪のにおいに惑わされず、症状の変化で判断する

「風邪のにおい」と呼ばれる現象には、本人が感じる異臭、嗅覚低下、口呼吸による口臭、鼻水や副鼻腔炎に伴う臭いなど、さまざまな要因が関係しています。風邪をひいた人から独特の臭いを感じるという体験はあっても、それだけで感染症の種類や有無を判断することはできません。

特に覚えておきたいのは、鼻が通っていても嗅覚障害は起こり得ること、風邪と新型コロナウイルス感染症の嗅覚症状は重なること、そして症状が長引く場合には別の原因も考える必要があることです。

まずは休養や水分補給、適切な鼻・口腔ケアを心がけ、においの変化を観察してください。症状が悪化する場合や、風邪の改善後も嗅覚異常が2週間以上続く場合には、医療機関への相談を検討しましょう。臭いの印象だけで判断せず、症状の経過と身体の変化を手がかりにすることが、適切な対処につながります。 (出典: 風邪 の におい(Yahoo!ニュース))

風邪のにおい
風邪のにおい
風邪のにおい