母乳が出ない人の特徴は?原因・分泌を増やす方法とミルク補足、受診の目安を徹底解説
出産後、赤ちゃんに母乳を飲ませたいと思っていても、「おっぱいが張らない」「搾乳しても数滴しか出ない」「授乳しているのに赤ちゃんが泣きやまない」と悩む人は少なくありません。母乳が出にくい理由には、産後のホルモン変化、授乳回数、赤ちゃんの吸い方、母親の体調など、さまざまな要因が関係しています。産後すぐに十分な量が出ないこともあり、母乳が出ないからといって、母親の努力不足や遺伝だけで説明できるものではありません。
2026年10月現在、母乳育児については、厚生労働省の調査に加え、たまひよの助産師・小澤千恵先生による解説、mitas seriesやこそだてらす、助産師サクラによる情報発信など、さまざまな情報を確認できます。ただし、母乳が足りているかどうかは、乳房の張りや搾乳量だけでは判断できません。赤ちゃんの体重増加、排尿回数、実際に飲み込めているかを確認し、必要に応じてミルクを補足することが大切です。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 母乳が出ない原因:授乳回数の少なさ、吸着の問題、ホルモンの働き、出産時の状況や母親の健康状態などが関係する。
- 母乳不足の見分け方:生後5日目以降の尿の回数、体重の推移、授乳中の嚥下音などを総合的に確認する。
- 改善とミルク補足:授乳・搾乳の方法を見直しながら、必要な栄養は確保する。赤ちゃんの脱水や体重増加不良が疑われる場合は、早めに医療機関へ相談する。
【母乳が出ない人にはどんな特徴がある?】体質だけでは決まらない5つの要因
母乳が出にくい人には、いくつかの共通した要因があります。ただし、これらに当てはまるからといって、必ず母乳が出なくなるわけではありません。原因を整理する際は、母親の体質だけでなく、授乳の方法や赤ちゃん側の事情も含めて考える必要があります。
1.授乳や搾乳の回数が少ない
母乳の分泌量は、赤ちゃんが吸う刺激や乳房から母乳が取り除かれる頻度に影響されます。授乳間隔が長くなったり、授乳の機会が減ったりすると、体が必要とする母乳量を少なめに調整することがあります。
特に産後早期は、母乳分泌を軌道に乗せるための刺激が大切な時期です。赤ちゃんが欲しがるサインを見逃さず、必要に応じて搾乳も取り入れましょう。ただし、赤ちゃんの月齢や健康状態によって適切な授乳方法は異なるため、一律に回数だけを増やすのではなく、助産師などと相談しながら調整することが大切です。
2.赤ちゃんが乳首をうまくくわえられない
赤ちゃんが乳首を浅くくわえていたり、吸う力が弱かったりすると、母乳が十分に取り除かれないことがあります。授乳の回数を増やしていても、実際に飲めていなければ、母乳分泌への刺激が不足する可能性があります。
乳首の痛みや傷が続く、授乳中に赤ちゃんの頬がへこむ、飲み込む音がほとんど聞こえない、すぐに疲れて眠ってしまうといった場合は、抱き方や吸着の状態を確認してもらいましょう。舌小帯短縮症など、舌の動きが制限される状態や、早産などによる吸う力の弱さが関係していることもあります。
3.産後のホルモン変化や身体的な要因がある
母乳の分泌には、プロラクチンやオキシトシンをはじめとするホルモンが関係しています。出産後はホルモン環境が大きく変わりますが、母乳が増えるタイミングには個人差があります。
また、甲状腺の病気、糖尿病、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、産後の大量出血、胎盤遺残、乳房の手術歴などが、母乳の分泌に影響する場合もあります。こうした背景がある場合は、セルフケアだけで解決しようとせず、産婦人科で相談することが重要です。
4.疲労や緊張が強く、射乳反射が起こりにくい
出産後は、睡眠不足や身体の回復の遅れ、授乳への不安などが重なりやすい時期です。緊張や痛みが強いと、母乳を乳頭へ押し出す射乳反射が起こりにくくなることがあります。
ただし、ストレスを感じたからといって、母乳が必ず作られなくなるわけではありません。「リラックスできない自分が悪い」と考える必要もありません。授乳の姿勢を楽にする、家族に家事を任せる、短時間でも休息を取るなど、負担を減らすことが現実的な対策です。
5.母乳を作る乳腺組織や乳房の状態に個人差がある
乳房の大きさと母乳の分泌能力は、必ずしも比例しません。一方で、母乳を作る乳腺組織が十分に発達していない場合や、過去の乳房手術によって乳管や神経に影響が生じている場合などは、分泌量が限られることがあります。
妊娠中に乳房があまり大きくならなかったことなどは、医療者に伝える参考情報になりますが、それだけで母乳不足を診断することはできません。母乳が少量でも出ている場合は、直接授乳や搾乳を続けながら、必要に応じてミルクを補足する方法も選べます。

【母乳が出ない理由と原因】プロラクチン・オキシトシンと授乳回数の仕組み
母乳が出る仕組みを理解すると、「作られる量が少ない」のか、「作られていても赤ちゃんへうまく届けられない」のかを考えやすくなります。母乳分泌には、特にプロラクチンとオキシトシンという2つのホルモンが関わっています。
プロラクチンは母乳を作るホルモン
プロラクチンは脳の下垂体から分泌され、乳腺で母乳を作る働きを支えるホルモンです。赤ちゃんが乳頭を吸うと、その刺激が神経を介して脳に伝わり、プロラクチンの分泌が促されます。
授乳や搾乳によって乳房への刺激が繰り返されると、母乳を作る働きが維持されやすくなります。反対に、授乳や搾乳の回数が減り、乳房から母乳が取り除かれる頻度が少なくなると、分泌量が減る場合があります。
オキシトシンは母乳を押し出すホルモン
オキシトシンは、乳腺の周囲にある筋上皮細胞を収縮させ、母乳を乳管から乳頭へ押し出す射乳反射に関係しています。赤ちゃんが吸い始めてから母乳が流れ出すまでに少し時間がかかることがあるのは、この反射が起こるためです。
オキシトシンの働きは、痛みや緊張、環境などの影響を受けることがあります。そのため、母乳を作る量がある程度確保されていても、授乳中に母乳が出てこないように感じる場合があります。母乳の生産量と、乳頭から母乳が流れ出ることは、分けて考える必要があります。
産後すぐに母乳が少なくても、すぐに異常とは限らない
産後数日間は、初乳と呼ばれる濃厚な母乳が少量ずつ分泌される時期です。初乳は量が少なく見えても、赤ちゃんにとって重要な成分を含んでいます。その後、一般的には産後数日かけて母乳量が増えていきますが、増え方には個人差があります。
ただし、産後数日たっても分泌量が増えない場合や、赤ちゃんが十分に飲めていない場合は、様子を見続けるだけではなく、産院や助産師に相談してください。生後早期は赤ちゃんの脱水や体重減少を見逃さないことが優先されます。
【母乳不足の見分け方】赤ちゃんの体重・おしっこ・飲み方を確認
母乳が足りているかどうかは、母親自身の感覚だけでは判断できません。乳房が張らなくなった、搾乳してもあまり取れない、授乳後に赤ちゃんが泣くといった状況は、それだけで母乳不足を意味するわけではありません。
判断の基本になるのは、赤ちゃんが実際に母乳を飲み取れているか、十分に排尿しているか、体重が適切に増えているかという点です。NHS(英国の国民保健サービス)や米国産科婦人科学会(ACOG)の授乳支援情報でも、こうした複数の指標を組み合わせて確認する考え方が示されています。
| 確認項目 | 順調な授乳を示す目安 | 相談を考えたいサイン |
|---|---|---|
| 授乳中の飲み方 | 吸う動きが続き、喉の動きや飲み込む音が確認できる | ほとんど飲み込まない、すぐ疲れて眠る、吸着が続かない |
| おしっこ | 生後5日目以降は、一般に24時間で6回以上の濡れたおむつが目安 | 尿が明らかに少ない、濃い尿が続く、以前より排尿が減った |
| 便の変化 | 生後数日かけて胎便から移行便、黄色系の便へ変化する | 生後5日頃になっても便が黒いまま、排便が少ないなど、ほかの不足サインがある |
| 体重 | 出生後の体重変化を経て、医療者の確認のもとで増加傾向になる | 体重減少が大きい、増加が不十分、出生体重に戻る時期が遅い |
| 赤ちゃんの様子 | 授乳中に飲めており、起きているときに反応がある | 起こしても飲めない、ぐったりしている、黄疸が強い、口が乾いている |
上記は一般的な目安であり、赤ちゃんの月齢や出生時の状態によって判断は異なります。生後48時間程度は排尿が2~3回程度のこともありますが、生後5日目以降に濡れたおむつが24時間で6回を下回る場合は、早めに医療者へ相談してください。
胸が張らない、授乳後も泣く。それだけでは母乳不足と断定できない
母乳育児が軌道に乗ると、以前ほど乳房が張らなくなることがあります。これは母乳の分泌と赤ちゃんの需要が調整されてきた結果である可能性があり、必ずしも母乳不足ではありません。また、搾乳器で取れる量は、搾乳器の種類や使い方、射乳反射の起こりやすさなどにも左右されます。
赤ちゃんが頻繁におっぱいを欲しがることも、必ずしも母乳不足の証拠ではありません。特に新生児期は授乳回数が多くなりやすく、短い間隔で何度も飲むことがあります。泣く理由も空腹だけではないため、授乳回数や泣く頻度だけで判断せず、体重と排尿、実際の飲み方を確認しましょう。

【母乳の分泌量を増やす方法】今日からできる5つの工夫
母乳を増やしたい場合は、特定の食べ物やサプリメントに頼るよりも、授乳の刺激が十分に伝わっているか、赤ちゃんが母乳を飲み取れているかを先に確認することが大切です。以下の方法は、母乳不足が疑われる場合に検討できる基本的な工夫です。
1.赤ちゃんの欲しがるサインに合わせて授乳する
WHO(世界保健機関)は、乳児の母乳育児について、生後早期から赤ちゃんの欲しがるサインに合わせて授乳することを勧めています。新生児期には、1日8~12回程度の授乳が必要になることも珍しくありません。
口を開ける、手を口元へ持っていく、舌を動かすといったサインは、空腹の初期サインである可能性があります。激しく泣き始めてからでは、赤ちゃんが落ち着いて乳首をくわえるまでに時間がかかることもあるため、早めに授乳を始めてみましょう。
ただし、授乳回数を増やすことだけが目的にならないようにしてください。赤ちゃんが十分に飲めているか、母親の身体に負担がかかりすぎていないかも合わせて確認します。
2.抱き方と乳首のくわえ方を見直す
授乳時には、赤ちゃんの頭と体がねじれず、口を大きく開けて乳輪まで深くくわえられる姿勢を目指します。赤ちゃんの鼻が乳房に押しつぶされず、頬が丸みを保ち、吸う動きに合わせて飲み込む様子が見られるか確認しましょう。
授乳のたびに強い痛みがある場合は、単に我慢するのではなく、助産師に吸着を確認してもらうことをおすすめします。授乳姿勢や吸着が改善すると、母乳の飲み取りがよくなり、乳房への刺激も伝わりやすくなります。
3.肌と肌の触れ合いを増やし、授乳しやすい環境を整える
赤ちゃんを胸元で抱くスキン・トゥ・スキン・コンタクトは、赤ちゃんの授乳サインに気づきやすくし、授乳を始めやすくする方法の一つです。母親が楽な姿勢で過ごせるように、クッションや背もたれを使い、授乳中に肩や腕へ過度な力が入らないように工夫しましょう。
射乳反射が起こりにくいと感じる場合には、授乳前に深呼吸をする、温かいタオルを短時間当てる、赤ちゃんの顔を見ながら抱くなど、自分にとって落ち着ける方法を試すこともできます。熱すぎるものを当てたり、乳房を強く揉んだりする必要はありません。
4.必要に応じて搾乳を取り入れる
赤ちゃんが直接吸うことが難しい場合や、ミルク補足によって授乳の機会が減る場合は、手搾りや搾乳器を使って乳房への刺激を確保する方法があります。赤ちゃんが飲み取れない母乳を搾乳して与えることもできます。
搾乳量が少ないからといって、必ずしも母乳を作る能力が低いとは限りません。搾乳器のサイズや使い方、タイミングによって取れる量は変わります。痛みが出るほど強く吸引せず、自分の身体に合った方法を助産師などに確認してください。
5.食事・水分・休息を整え、根拠の乏しい増量法に頼りすぎない
授乳期は、極端な食事制限を避け、主食・主菜・副菜などを組み合わせた食事を基本にしましょう。水分は喉の渇きに合わせてこまめに取り、食事と睡眠を確保できるよう、家族などの協力を得ることも大切です。
一方、「特定の食品を食べれば母乳が必ず増える」「大量に水を飲めば母乳量が増える」といった考え方には注意が必要です。母乳分泌を促すとされるハーブやサプリメント、薬剤についても、効果が十分に確立していないものや副作用、薬との相互作用が問題になるものがあります。自己判断で使用せず、医師や薬剤師に相談してください。
mitas seriesの2026年9月15日更新の記事や、こそだてらすの2026年7月22日付の解説では、授乳刺激、ホルモンの仕組み、搾乳、生活面の工夫などが紹介されています。こうした情報を参考にする場合も、生活習慣の見直しだけで改善しないときは、乳房の状態や赤ちゃんの飲み方を専門家に評価してもらうことが必要です。
【母乳が出ないときのミルク補足】混合育児の始め方と進め方
母乳だけでは赤ちゃんに必要な量を確保できていない場合、育児用ミルクを補足することは大切な選択肢です。ミルクを使うことは母乳育児の失敗ではありません。まずは赤ちゃんが十分な栄養を取り、脱水や体重増加不良を防ぐことを優先しましょう。
母乳とミルクを併用する基本的な流れ
混合育児を始めるときは、赤ちゃんの体重、授乳状況、月齢などを踏まえて、補足する量と回数を医療者と相談します。母乳を続けたい場合は、赤ちゃんが無理なく吸える範囲で直接授乳を行い、その後に必要な量のミルクを補足する方法が考えられます。
ただし、赤ちゃんが十分に飲めていない場合や、脱水などが疑われる場合には、母乳を吸わせることにこだわって補足を遅らせてはいけません。赤ちゃんの状態によっては、先にミルクなどで必要な栄養を確保し、授乳や搾乳の方法を並行して見直す必要があります。
ミルクを補足すると母乳は出なくなる?
ミルクを補足しただけで、必ず母乳が出なくなるわけではありません。ただし、ミルクを飲むことで赤ちゃんが母乳を飲む回数や時間が減り、乳房への刺激が少なくなれば、母乳の分泌量が減る可能性があります。
母乳分泌を維持したい場合は、ミルクを補足する際にも、直接授乳や搾乳をどのように組み合わせるかを考えましょう。たとえば、哺乳瓶で置き換えた授乳のタイミングに搾乳を行う方法があります。ただし、母親の体調や睡眠を犠牲にしてまで搾乳を増やす必要はありません。無理のない計画を立てることが大切です。
混合育児で失敗しないための判断基準
- 赤ちゃんの体重が適切に増えているか、健診などで確認する。
- 排尿回数や便の変化、授乳中の飲み込み方を観察する。
- 母乳を続けたい場合は、必要に応じて搾乳を取り入れる。
- ミルクの量は、赤ちゃんの月齢や体重、授乳状況に応じて医療者と調整する。
- 母親の睡眠や体調が悪化している場合は、授乳計画そのものを見直す。
ミルクの調乳は製品の説明に従い、衛生面と安全な温度管理に注意してください。母乳をどの程度続けるかは、赤ちゃんの状態と母親の希望を踏まえて決めて構いません。完全母乳を目指す場合も、混合育児を続ける場合も、育児用ミルクを中心にする場合も、赤ちゃんの健やかな成長を支える方法として考えることができます。

【母乳が出ない人の割合と実態】公的調査と助産師の解説から読み解く
母乳不足に悩む人は、決して珍しいわけではありません。厚生労働省が公表した平成27年(2015年)乳幼児栄養調査では、授乳について困ったこととして「母乳が不足ぎみ」と答えた人は32.5%、「母乳が出ない」と答えた人は15.6%でした。
これらの数字は、授乳に困った経験や感じ方を尋ねた調査結果であり、医学的に母乳分泌不全と診断された人の割合ではありません。また、2015年の調査結果を、そのまま2026年の実態として扱うこともできません。
こども家庭庁は2025年9月に、約6,000世帯を対象とする令和7年乳幼児栄養調査を実施しました。2026年10月時点では、公式ページに数値の精査を理由とする結果公表の延期が案内されています。そのため、最新の全国調査に基づく母乳不足の割合は、結果が公表されるまで判断できません。
たまひよ・小澤千恵先生の解説が示す考え方
たまひよの「母乳が出ないのはママや遺伝のせいじゃない! 母乳の出がよくなるコツとは?」では、助産師の小澤千恵先生が母乳分泌の原因や対処法を解説しています。記事では、母乳育児を続けるなかで分泌量が変化するケースや、ミルクを併用しながら無理なく授乳を続ける考え方も紹介されています。
この考え方から学べるのは、母乳が出ないことを母親の責任だけに結びつけない姿勢です。ただし、体質や身体的な原因によって十分な量を作ることが難しい場合もあります。「頑張れば必ず出る」と考えるのではなく、個々の状況に合わせて支援を受けることが重要です。
mitas seriesと助産師サクラの情報をどう活用するか
mitas seriesでは、母乳が出にくい原因や分泌量を増やす工夫を扱い、こそだてらすの授乳解説では、プロラクチンやオキシトシンの働き、授乳回数、赤ちゃんの吸着、ミルク補足などが取り上げられています。また、助産師サクラの2026年6月3日付の記事でも、母乳不足の見分け方、分泌量を増やす方法、受診の目安が解説されています。
これらの情報は、授乳の仕組みや家庭で取り組める工夫を理解するうえで役立ちます。一方で、個別の赤ちゃんが十分に栄養を取れているかどうかは、記事のチェックリストだけでは判断できません。体重や排尿、吸着の状態に不安があるときは、産院の母乳外来や助産師、小児科などで実際に確認してもらいましょう。
【母乳が出ないときの受診の目安】様子見を続けてはいけないサイン
母乳が出にくいと感じたら、まず産院や助産師に相談し、授乳の様子と赤ちゃんの体重を確認してもらいましょう。母乳外来では、抱き方や吸着、乳房の状態、搾乳の方法などを確認できるほか、必要に応じて医師による検査につなげてもらえます。
早めに相談したい症状
- 生後5日目以降、濡れたおむつが24時間で6回未満になる。
- 赤ちゃんの体重が十分に増えない、または体重減少が大きい。
- 授乳中にほとんど飲み込めず、すぐに疲れて眠ってしまう。
- 皮膚や白目の黄疸が目立つ、尿が濃い、口の中が乾いている。
- 乳首の傷や強い痛みが続き、授乳が難しい。
- 産後数日を過ぎても母乳量が増えず、不安が続いている。
赤ちゃんが起こしても目を覚まさない、ぐったりしている、呼吸がおかしい、飲むことができないなどの症状がある場合は、通常の母乳外来の予約を待たず、速やかに救急を含む医療機関へ相談してください。新生児では状態が短時間で変化することがあるため、異変を感じたら早急な対応が必要です。
母親自身の身体にも注意する
乳房の一部が赤く腫れて熱を持つ、強い痛みがある、発熱や悪寒を伴うといった場合は、乳腺炎などの可能性があります。授乳を続けるかどうかも含め、産婦人科などで早めに相談してください。
また、出産時の大量出血、胎盤遺残、甲状腺の病気、糖尿病、乳房の手術歴などがある場合は、母乳が出にくいことを医師に伝えましょう。必要に応じて母体側の原因を調べ、治療や授乳方法の調整を検討できます。
【母乳が出ない人】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:母乳が出ない人は、体質や遺伝で決まるのでしょうか?
母乳の分泌には体質や乳腺組織、ホルモン、出産時の状況などが関係しますが、体質だけで決まるわけではありません。授乳回数や赤ちゃんの吸着、母親の健康状態など、改善や支援につながる要因もあります。十分な量が出ない場合でも、母乳とミルクを併用する方法があります。
Q2:母乳が出ないときは、何回授乳すれば増えますか?
新生児期は1日8~12回程度の授乳になることがあります。赤ちゃんが欲しがるサインに合わせて授乳し、必要に応じて搾乳を取り入れます。ただし、回数を増やしても十分に飲めない場合は、抱き方や吸着を確認することが大切です。赤ちゃんの体重が増えない場合は、回数を増やすだけで様子を見ず、医療者に相談してください。
Q3:母乳が出ないとき、すぐにミルクを足しても大丈夫ですか?
はい。赤ちゃんに必要な栄養が不足している場合、ミルクの補足は重要な選択肢です。補足量や回数は、赤ちゃんの月齢、体重、授乳状況に合わせて医療者と相談しましょう。母乳を続けたい場合は、直接授乳や搾乳を組み合わせる方法もありますが、必要なミルクを我慢させることは避けてください。
【プロの結論】母乳が出ないときは、母乳量より赤ちゃんの状態を優先する
母乳が出にくい理由は一つではありません。授乳回数が少ない、赤ちゃんがうまく吸えない、射乳反射が起こりにくい、母乳を作る乳腺やホルモンに問題があるなど、複数の要因が関係している場合があります。まずは、母乳が作られる量と赤ちゃんが実際に飲み取る量を分けて考え、原因に応じた対策を選びましょう。
分泌量を増やしたい場合は、赤ちゃんの欲しがるサインに合わせた授乳、吸着の見直し、必要に応じた搾乳、休息の確保などから取り組めます。一方、赤ちゃんの体重が増えない、排尿が少ない、ぐったりしているなどのサインがあれば、母乳を増やす努力よりも、十分な栄養を確保して医療者に相談することが先決です。
母乳育児を続けたい気持ちも、ミルクを使って赤ちゃんを育てる選択も、どちらも尊重されるべきものです。母乳だけで育てることを唯一の目標にせず、赤ちゃんが健やかに育ち、母親も身体を回復させながら育児を続けられる方法を選んでください。困ったときに助産師や医師へ相談することは、母乳育児を諦めることではなく、親子に合った方法を見つけるための一歩です。 (出典: 母乳 が 出 ない 人(Yahoo!ニュース))