第二ボタンの意味と由来は?戦時中説の真相と2026年卒業式トレンドを徹底解説
卒業式の日、好きな人から制服の第二ボタンをもらう。そんな青春の象徴として語り継がれてきた風習は、2026年の今も残っているのだろうか。なぜ第一ボタンでも第三ボタンでもなく、第二ボタンなのか。「心臓に近いから」という有名な説や、戦時中に生まれたとされる切ない物語には、どのような背景があるのか。
2026年2月、菅公学生服株式会社が公表した全国の中高生1,200人を対象とする調査では、第二ボタンの風習を知っている生徒は80.6%に達した。実際に渡したり、もらったりするアイテムとしても27.2%が第二ボタンを挙げている。手紙やメッセージカード、写真・動画など、卒業式の思い出を残す方法が多様化するなかで、第二ボタンは今も存在感を保っている。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 意味:第二ボタンは、好きな人や大切な人へ気持ちを託す象徴。心臓に近いという説が広く知られている。
- 由来:戦時中の出征にまつわる物語と、1960年公開の映画『予科練物語 紺碧の空遠く』が代表的な説として語られている。
- 2026年の実態:中高生1,200人の調査では認知率80.6%、第二ボタンを渡す・もらうアイテムとしての回答は27.2%。手紙や制服小物など、選択肢も広がっている。
【意味を解説】第二ボタンとは?なぜ二番目を選ぶのか
第二ボタンとは、詰襟の学生服、いわゆる学ランの上から二番目に位置するボタンを指す。卒業式では、卒業する男子生徒が自分の制服からボタンを外し、好意を寄せる相手や特別な存在に贈る風習として知られてきた。
制服のボタンは、卒業までの学校生活をともに過ごした衣服の一部だ。毎日着ていた制服からボタンを一つだけ受け取る行為には、単なる記念品以上の意味が生まれる。相手と共有した時間や、口に出せなかった気持ちを、小さな品物に託すことができるからだ。
第二ボタンに込められた代表的な意味
- 大切な人への気持ち:恋愛感情や特別な好意を形にして伝える。
- 心臓に近い場所:胸元のボタンを心やハートの象徴として捉え、相手に自分の気持ちを託す。
- 思い出の一部:卒業後には着なくなる制服の一部を、学校生活の記念として手元に残す。
- 別れのしるし:卒業や進学によって離れる相手とのつながりを形にする。
一方、「第一ボタンは自分自身、第二ボタンは一番大切な人、第三ボタンは友人」といった説明も見られるが、これは広く流通している解釈の一つであり、制服業界や学校が定めた公式の意味ではない。ボタンごとの意味が全国共通のルールとして決まっているわけではないのだ。
「心臓に近いから」は本当なのか
第二ボタンの由来として最も知られているのが、心臓に近い位置にあるからという説だ。胸元にあるボタンを「心」や「ハート」の象徴と捉えれば、大切な人に贈る理由として理解しやすい。
ただし、ここでいう「心臓に近い」は、厳密な解剖学上の距離を測定した事実というより、胸元を心の象徴として読む文化的な表現だ。ボタンの位置や制服の構造によっても条件は異なる。
つまり、第二ボタンの価値を決めるのは、心臓との物理的な距離そのものではない。「自分の気持ちを託すもの」という象徴性こそが、この風習を長く支えてきた理由と考えられる。

【由来の真相】戦時中の物語と1960年の映画、どちらが始まりなのか
第二ボタンの由来を調べると、戦時中の悲しい物語と、映画をきっかけに広まったという説が登場する。両者は必ずしも完全に相反するものではないが、伝承として語られてきた話と、公開年を確認できる映画作品の情報は分けて考える必要がある。
トンボのコラムが紹介する「命懸けの分身」という物語
学生服メーカーのトンボは、2026年2月12日公開のコラム「卒業式の日に【第二ボタン】を贈るのはなぜ?その意味と令和に繋がるカタチ」で、第二ボタンの由来に関する物語を紹介している。
その物語では、太平洋戦争中、先に出征した兄の妻と弟が残される。弟は義姉に思いを寄せるようになるが、戦時下という事情から気持ちを伝えられない。やがて弟にも召集令状が届き、出征する際、自分の分身として持っていてもらうため、胸の第二ボタンを義姉に渡したという筋書きだ。
この話では、第二ボタンは単なる恋愛の記念品ではない。いつ帰れるか分からない状況で、相手に自分の存在を残すための品物として描かれている。トンボのコラムは、学生服が本人の誇りや身近な存在を象徴していたこと、胸元にあること、小さくても長く保管できることなどを理由として挙げている。
ただし、これはメーカーのコラムで紹介された由来の物語であり、第二ボタンの風習が戦時中に全国で一斉に始まったことを証明する歴史資料そのものではない。風習の起源については、伝承と確認可能な記録を区別することが大切だ。
映画『予科練物語 紺碧の空遠く』が広めたという説
もう一つの重要な手がかりが、1960年4月1日に公開された映画『予科練物語 紺碧の空遠く』だ。松竹の作品データベースによると、同作は獅子文六の戦時中の小説『一号倶楽部』を映画化した作品で、井上和男が監督を務めた。
名古屋テレビの情報番組「ドデスカ!」は2017年3月8日、第二ボタンの由来を取り上げた際、井上監督が書籍『映画論叢19』に寄せた自伝の記述を紹介した。そこでは、死地へ赴く青年が形見として渡すものを持たないため、胸のボタンを引きちぎって相手に握らせる演出について、心臓に最も近いボタンだからという趣旨の説明がなされている。
この映画の公開年と監督の説明は、第二ボタンを「心臓に近いハート」と結び付けるイメージが、作品を通じて広まった可能性を考えるうえで重要だ。ただし、映画の場面が確認できることと、風習そのものがその作品から始まったことは別の話である。
USC Digital Folklore Archivesに残る聞き取り記録
米国の南カリフォルニア大学が運営する「USC Digital Folklore Archives」にも、第二ボタンを扱った記録「The Second Button」が収録されている。2012年4月2日付の聞き取り記録では、日本の卒業式で、卒業する男子生徒が好意を寄せる女子生徒に制服の第二ボタンを渡す慣習が説明されている。
記録には、沖縄で1970年代に高校生活を送った聞き取り対象者が、年上の男子生徒から第二ボタンを受け取った経験も紹介されている。これは、第二ボタンが日本の特定地域や学校生活における具体的な思い出として語られてきたことを示す民俗資料の一例だ。
ただし、一人の経験談から全国的な起源や普及時期を断定することはできない。戦時中の物語、映画による普及説、個人の記憶は、それぞれ異なる種類の資料として捉える必要がある。
【2026年最新調査】中高生1,200人の回答で分かった第二ボタンの現在
第二ボタンはもう古い風習なのか。その疑問に答えるのが、菅公学生服株式会社が2026年1月に実施し、同年2月17日に公表した全国の中高生1,200人へのインターネット調査だ。男女各600人を対象とし、中学生・高校生をそれぞれ男女300人ずつ含む調査設計となっている。
調査結果から見えてくるのは、第二ボタンの文化が消えたわけではない一方、卒業式の贈り物や思い出づくりが多様化しているという実態だ。
| 調査項目 | 結果 | 読み取れるポイント |
|---|---|---|
| 第二ボタンの風習の認知率 | 80.6% | 中高生の約8割が知っている |
| 中学生の認知率 | 79.7% | 中学生にも広く知られている |
| 高校生の認知率 | 81.5% | 高校生でも認知が定着している |
| 第二ボタンを渡す・もらうアイテムとしての回答 | 27.2% | 伝統的な贈り物として今も選ばれている |
| 手紙・メッセージカード | 37.4% | 調査で最も多かった贈り物 |
| 写真・動画 | 23.8% | デジタルで思い出を残す行動も定番 |
| 花束 | 23.6% | 記念日の贈り物として人気 |
| お菓子 | 22.0% | 気軽に渡せる品物も選ばれている |
| 寄せ書き | 54.1% | 式典以外のイベントで最多 |
| 写真・動画撮影 | 52.8% | 卒業の記録を残す行動が半数超 |
| 黒板アート・メッセージ | 44.8% | 教室を使った記念づくりも人気 |
出典:菅公学生服株式会社「2026年最新の卒業式事情」および「カンコーホームルーム」Vol.241。2026年1月、全国の中高生1,200人を対象に実施。贈り物とイベントは複数回答の項目を含む。
第二ボタンは「知っている」と「実際に贈る」を分けて見る
調査で注目したいのは、認知率80.6%に対して、第二ボタンを渡したり、もらったりするアイテムとして挙げた割合は27.2%だった点だ。
両者の差は、風習を知っていることと、自分自身が実践することは同じではないと示している。第二ボタンは、卒業式の定番として広く認識されている一方、すべての生徒が実際に交換しているわけではない。
また、カンコー学生服の調査では、第二ボタンの風習を知っている割合は男子75.2%、女子86.0%だった。男女間で認知率に差があることも分かる。ただし、この差だけから恋愛への関心や、第二ボタンを欲しいと思う気持ちの強さまで断定することはできない。
卒業式の定番は第二ボタンだけではない
贈り物の1位は手紙・メッセージカードの37.4%で、第二ボタンの27.2%を上回った。さらに、写真・動画、花束、お菓子など、形や用途の異なるアイテムも上位に入っている。
式典以外のイベントでは、寄せ書きが54.1%、写真・動画撮影が52.8%、黒板アート・メッセージが44.8%だった。卒業式は、誰か一人に気持ちを伝える場であると同時に、クラス全体で思い出を共有する場にもなっている。
つまり、2026年の第二ボタン文化は、手紙や写真に置き換わって消えたというより、ほかの選択肢と並びながら受け継がれている。デジタルで記録を残しつつ、手元に残る品物も大切にする。その両方が今の卒業式の特徴だ。

【ブレザーの場合】第二ボタンの代わりは何を渡す?おすすめの選択肢を比較
学ランを採用する学校では、胸元の第二ボタンを渡すという風習を実践しやすい。一方、ブレザーが制服の主流となっている学校では、ボタンの位置や形状が異なり、そもそも第二ボタンを取り外せない場合もある。
2017年の名古屋テレビの特集では、ブレザーの学校でネクタイやブレザーそのものを渡す例が紹介されたほか、卒業後も制服を使う必要がある生徒が、学ランではなくワイシャツのボタンを渡すケースも取り上げられていた。
ブレザー校で選びやすい代わりのアイテム
- ネクタイ・リボン:制服らしさがあり、第二ボタンの代わりとして分かりやすい。2026年の調査では、贈り物として回答した割合は全体の10.1%だった。
- 校章・名札:学校生活を象徴する小物。調査では全体の8.8%が回答している。学校の規則や返却条件には注意したい。
- ワイシャツのボタン:制服本体を手放せない場合の選択肢。ただし、外した後に着用できるか、予備ボタンで補修できるかを確認したい。
- 手紙・メッセージカード:制服の種類を問わず贈れる。調査でも37.4%と最も多く、気持ちを言葉で伝えたい場合に向いている。
- 写真・動画:一緒に過ごした時間を記録に残せる。相手の希望を確認し、写真の公開範囲にも配慮したい。
- ブレザーそのもの:象徴性はあるものの、卒業後に制服を保管したい場合や、学校への返却が必要な場合には向かない。気軽な代替品としてはネクタイや手紙のほうが選びやすい。
この比較で重要なのは、第二ボタンの代わりに何を渡せば正解なのか、という問いに唯一の答えはないことだ。2026年の調査ではネクタイ・リボンや校章・名札も実際に挙がっているが、ブレザーそのものを贈る割合が全国的にどれほど高いかまでは、この調査から分からない。
相手が制服を記念に残したいと思っているか、卒業後も使う予定があるか、学校の規則に反しないか。この3点を考えれば、無理に第二ボタンにこだわらず、気持ちが伝わる品物を選べる。
【男子心理と告白の実態】第二ボタンを渡すのは脈ありサイン?
卒業式に男子から第二ボタンを渡されたとき、気になるのは「自分のことが好きなのか」という点だろう。第二ボタンには恋愛の象徴というイメージがあるため、受け取った側が特別な意味を感じるのは自然なことだ。
男子が第二ボタンを渡すときに考えられること
第二ボタンを渡す行動には、いくつかの意味が考えられる。
- 好意を伝えたい:言葉では告白しにくくても、特別な品物を渡すことで気持ちを示そうとする。
- 思い出を共有したい:恋愛関係に限らず、親しい友人や大切な相手に卒業の記念を残したい。
- 卒業を機に関係を進めたい:進学や進路の変化を前に、今まで伝えられなかった思いを伝えようとする。
- 風習として参加したい:友人同士でボタンを交換するなど、恋愛感情だけでは説明できない場合もある。
ただし、これらは行動の意味を考えるための可能性であり、男子全体の心理を測定した調査結果ではない。第二ボタンを渡したという事実だけで、必ず恋愛感情がある、あるいは交際を望んでいると判断することはできない。
相手が自分だけに渡したのか、ほかの友人にも渡しているのか、言葉を添えていたのか。その場の状況を合わせて考える必要がある。気持ちを確かめたいなら、遠回しなサインを読み続けるより、相手の意思を直接、穏やかに確認するほうが確実だ。
第二ボタンをもらうことは告白と同じなのか
第二ボタンの授受と告白は、関連することはあっても同じ行為ではない。ボタンを渡すことは好意を示すきっかけになり得るが、交際を申し込む言葉がなければ、必ずしも告白が成立したとはいえない。
逆に、第二ボタンをもらわなかったからといって、好意を持たれていないと決まるわけでもない。制服の種類、校則、卒業後も着用する必要性、本人の性格など、行動に影響する事情はさまざまだ。
2026年の卒業式で「告白」はどれほど行われているのか
菅公学生服株式会社が公表した2026年の調査結果によると、女子中学生の18.7%が、卒業式の日のイベントとして「好きな人への告白」を選択している。
この数字は、女子中学生の約5人に1人に相当する割合だ。ただし、これは調査で尋ねた卒業式当日のイベントについての回答であり、すべての女子中学生が告白したことや、第二ボタンをきっかけに交際が成立したことを示す数字ではない。
卒業式は、普段なら照れくさくて言えない気持ちを伝えやすい節目でもある。第二ボタンを渡す、手紙を贈る、直接告白する。手段は違っても、別れを前に自分の気持ちを伝えたいという思いが、卒業式という特別な日に表れやすいのだろう。
【プロの結論】第二ボタンは古い風習ではなく、意味を選べる卒業文化
第二ボタンの歴史をたどると、心臓に近いという象徴、戦時中の別れの物語、映画による普及説、そして実際に受け取った人の記憶が重なっていることが分かる。由来を一つの確定した歴史的事実にまとめるよりも、複数の物語を通じて意味が育まれてきた風習として見るほうが実態に近い。
2026年の中高生1,200人調査では、第二ボタンの認知率は80.6%。贈り物としての回答も27.2%あり、文化が完全に過去のものになったとはいえない。一方で、手紙・メッセージカードが37.4%で首位となり、写真・動画や花束、ネクタイ・リボンなども選ばれている。
ここから見えてくるのは、卒業式の贈り物が一つの慣習に固定されなくなったという変化だ。第二ボタンは依然として象徴的な存在だが、同じ役割を果たす方法は増えている。
第二ボタンを渡すかどうか迷っている人は、次の基準で考えるとよい。
- 向いている人:相手との思い出を形に残したい人、卒業を機に好意や感謝を伝えたい人。
- 別の方法が向いている人:制服を卒業後も使う人、相手が物を受け取ることを負担に感じそうな人、学校の規則で制服の一部を外せない人。
- 大切にしたい判断基準:相手の意思、制服の扱い、贈り物に込める意味の3点。慣習に合わせることより、お互いが気持ちよく受け渡せることを優先したい。
第二ボタンは、渡せば恋愛が成就する魔法のアイテムではない。受け取っただけで相手の本心がすべて分かるものでもない。それでも、小さなボタンに思い出や気持ちを託すという行為には、デジタルのメッセージだけでは表現しにくい特別さがある。
【第二ボタン】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:第二ボタンを渡す意味は何ですか?
A1:一般的には、好きな人や大切な人に自分の気持ちを託す意味があります。心臓に近い位置にあることから、心やハートの象徴として説明されることもあります。ただし、意味が全国共通の公式ルールとして定められているわけではありません。
Q2:第二ボタンの由来は本当に戦時中なのですか?
A2:戦時中の出征にまつわる物語が、由来の一つとして学生服メーカーのトンボのコラムなどで紹介されています。また、1960年公開の映画『予科練物語 紺碧の空遠く』には、第二ボタンを形見として渡す演出に関する記録があります。どちらも重要な手がかりですが、風習の起源を一つに断定できる資料とは区別する必要があります。
Q3:ブレザーの学校では第二ボタンの代わりに何を渡せばよいですか?
A3:ネクタイ・リボン、校章・名札、手紙・メッセージカード、写真などが候補です。2026年の中高生調査でも、手紙や制服小物が贈り物として挙がっています。制服を外す必要がある場合は、学校の規則や卒業後の使用予定も確認しましょう。
まとめ:第二ボタンの意味を知り、自分らしい卒業の思い出を残そう
第二ボタンは、好きな人へ気持ちを伝える風習として広く知られ、戦時中の物語や映画の演出を通じて、その象徴的な意味が語り継がれてきた。2026年の調査でも、中高生の80.6%が風習を知っており、卒業式の贈り物として今も選ばれていることが分かった。
一方で、卒業式の主役は第二ボタンだけではない。手紙、写真、花束、制服小物、直接の告白など、気持ちを伝える方法は広がっている。第二ボタンを渡すことにも、別の品物を選ぶことにも、唯一の正解はない。
大切なのは、風習の由来を知ったうえで、相手の気持ちと自分の思いを尊重すること。卒業という節目に何を贈るか、その選択そのものが、これから先も思い出として残っていく。 (出典: 第 二 ボタン(Yahoo!ニュース))